母なる地球に寄り添って生きる

2020/05/19

今、私は家の中から、夕暮れ空と流れる雲を眺めながら、パソコンに向かっています。

ふと道路の方に目を向けると、外を歩く人や自転車に乗っている達は、全員マスク姿。ジョギングをしている人さえも。

桜が終わり、新緑の5月ー。 徐々に着るものが薄手になって過ごしやすい、お出かけには絶好の時期。本来ならうきうきするだろうこの季節を、日本中、世界中が家で過ごすことを余儀なくされています。

人に会うこと、公共のモノに触れることを最小限にし、外に出る時はマスクをつける、という新しいルールができてから、早4ヶ月。

東京でコロナウイルスの感染者が増え始めた2020年2月までは、会いたい人にも比較的自由に会えていたし、仕事も普通にできていた頃が、今となっては遠い日のように思えます。

緊急事態宣言以降は、どのお店も休業か縮小営業になり、大きな打撃を受けているお店の経営者の方がたくさんいらっしゃいますね…。

従業員側も、職場がお休みになり、多くの方が経済的に不安な思いをされていることと思います。こういう時、お金のサポートはもちろん大事ですが、たとえば「不安な気持ちを誰かに話す」とか「ストレスマネジメントのために瞑想する」とか、目が向きにくい精神面でのサポート、心のケアの必要性を感じています(職業柄、余計に)。

そして、医療従事者の方々をはじめ、行政に携わる方も、経済を支えようと必死に踏ん張ってくれている方も、宅配便やスーパーマーケットなどで日用品を提供してくれる方も、皆さん本当にありがとうございます!!!と声を大にして伝えたいです。

世界中でたくさんの方が亡くなり、みんなが大変な思いをしている。

大惨事であることはたしかです。

早く元の生活に戻りたい、という声もよく耳にします。


その一方で。

コロナの影響は悪いことばかりではない、とも思うのです。

私は今まで、配達してくれる人に対して、荷物を家に届けてもらうのなんて普通のことで、心からの感謝を伝えたい!なんて思ったことはありませんでした(ほんとごめんなさい…)。

それとか、家族とは離れて住んでいるので、今までは用事がある時だけやりとりする程度だったのが、今ではお互い無事かどうかを確認する意味も含めて、ほぼ毎日連絡を取るようになったり。

コロナ前はなかなか予定が合わず、ずっと会えていなかった友達と、それぞれの家からオンラインで繋がって、顔を見ながらお茶会ができたり。

約2ヵ月間仕事はお休みになってしまったけど、家にいる時間が増えた分、ずっとやりたかった部屋の整理ができたり。ホームページもやっと作れた!


そして何より、

「人は自然界の一部で、母なる地球のさまざまな恩恵を受けながら生きていることを、当たり前にしてはいけない」という思いが強くなったこと。

今だからこそ、改めて人と人とのつながりや、家族の大切さ、また“自然とのつながり方” について考えている方も多いのではないでしょうか。

人間は、自然の偉大さには到底かないませんよね。

そもそもヒトって、この地球に存在する生物の一種で、自然界の恵みがないと健康を維持できないし、呼吸すらできない。

ヒトもヒト以外もこの地球の一員であり、「命」というベースで考えると、私たち一人ひとりの命が尊いのと同じように、人間以外の動物や植物、この世界の生きとし生けるものすべてに命があり、すべてが尊く美しい存在です。

生態系の中で大きな力を持っている人間は、先人たちが発展させてきた文明のおかげで便利な生活ができているけれど、現代人は「他の人よりいい生活がしたい」と躍起になるばかりで、この世界に多くの命が共存していることを忘れがちな気がしています。


皆さんは、どんな世界で生きていきたいですか?

私が思い描くのは、「ひとつの命と、ひとつの命が、寄り添い助け合いながら、お互いを輝かせる世界」です。

たとえば、自分の命と、家族ひとりひとりの命が寄り添う。

自分の命と、私たちを生かしてくれている植物の命が寄り添う。

寄り添うところには必ず思いやりがあり、そのあたたかい愛は無限に広がります。知らない人同士だとしても、何の縁もない木や花に対しても、相手に敬意を払い、損得を考えず、自分を大切にするのと同じように相手にも接することができたら素敵だなぁと。

そんな優しさが連鎖する世界に今私は生きたいと思うし、何十年、何百年先まで、調和した美しい地球を残せる術だと思うのです。


そのために自分にできることは…?

アクションの前にまず大事にすべきことは、今の自分自身に満足して、幸せであること。人生を楽しむこと。心地よく、機嫌よく生きること。それがないと、自分がなぜ生きているのか分からなくなってしまうと思うから。

私の場合は、ライフスタイルの基盤にあるヨガがとても役に立っています。特にヨガ哲学。サントーシャ=知足、足るを知る。アパリグラハ=貪欲さを捨てる、など。ヨガでブレない軸を培ったからこそ、今の考え方があるともいえます。(詳しくはまた別の機会に。)


そして、私がやろうとしているのは、ていねいな暮らしです。

物をできるだけ増やさず、ゴミを減らしシンプルに暮らす。

使い捨てをやめて、物を大切に使う。

地球・社会・人にとって思いやりのある選択をする。

去年から少しずつ勉強し、行動に移してきたものの、人間が引き起こしてきた環境問題が思った以上に深刻であることがわかり、「自分ひとりが取り組んだところで何も変わらないのかも…」とネガティブに考えていた時期もありました。

でも、これ以上地球を苦しめる加害者にはなりたくない。問題を解決しようとする側でありたいから、私は愛のある選択をしていこうと決めました。しかも調べてみると、世界中で同じように考え、アクションを起こしている人がたくさんいるんですよね。決して一人じゃない!


命=Life=人生。この母なる自然に寄り添いながら、それぞれの人生、ひとつひとつの命を輝かせるために、自分なりにできることをこれからも模索し、みんなとシェアしていけたらいいなと思っています。